こんにちは、日本語教師のじゃじゃ豆です。
日本語の勉強が初級後半にさしかかった学習者はだんだん語彙も増えてきているので、適度に復習しつつ進みたいところ。
しかし、単調に言ったり書いたりを繰り返すのでは飽きてしまいますよね。
そんな時は、学習者が楽しみながら言葉を復習できるゲームを取り入れてみてはいかがでしょう。
今回は、そんな少人数グループで盛り上がる簡単なゲームをご紹介します。
何の言葉か当てよう!「耳トレ」ゲーム
ゲームの目的
- 学習者が既習語の意味を思い出すことを促進する。
- 発音を注意深く聞いて、何の言葉かを推測することで、語彙力や聴解力を鍛える。
人数
8人以上がおすすめ
事前準備
事前にクラスの人数に応じて、つくるグループの数を決めておきます。
1グループ4~5人がちょうどいいと思います。
4~5文字の既習語をひらがな(カタカナ)で見せられるように準備します。
例えば、PowerPointでスライド1枚にお題を大きく次々に表示できるようにしておくと便利です。
答えを書く紙とペンもグループに1セットずつ用意します。
ゲームの流れ
グループ分け
クラス全体を小グループに分けます。ここでは5人ずつに分けた例を紹介します。
各グループに紙とペンを配布します。
お題の表示
パソコンの画面に、学習者が発音する5文字の単語を表示します。
例: 「れいぞうこ」「レストラン」など。
グループごとに前に出てきて、画面に表示された単語を見せ、学習者は自分が発音する文字を確認します。
例えば「れいぞうこ」の場合、一人ずつ「れ」「い」「ぞ」「う」「こ」の発音を担当します。
発音
教師の「せーの!」などの合図で、前に出てきた学習者は同時に自分の担当の文字を発音します。
聞く側のグループは答えを紙に書いて、書けたら教師を呼び、教師は正しく書けているか確認します。
一度で聞き取るのは難しいので、何回か繰り返し発音させます。
一番早く正解を書けたグループの勝ちです。
ホワイトボードにグループ名とポイントを書いて次のお題に進みます。
同じグループが複数回発音しても、1ターンごとに交代してもいいと思います。

このゲームのメリット
- 既習語の復習
学習者は既に学んだ単語を使うため、復習しながら自然に記憶が定着します。 - コミュニケーション能力の向上
他の学生が発音するのを聞いて意味を推測することで、リスニング力や語彙力が高まります。 - 軽い負担で学べる
競争要素がありながらも、難易度は低めです。学習者が楽しんで参加できるので、学びながらも気軽にできるゲームです。
ゲーム実施時の注意点
- 答えを出すタイミングに工夫を
自由に答えを発言させると、誰が最初に答えたかわからなくなることがあります。そのため、「挙手制」や「紙に書く」といった方法を取り入れることで、混乱を避けることができます。 - 単語選びの注意
未習語や学んだばかりの言葉だと回答が難しいので、よく使う既習語を選ぶようにしましょう。 - グループの人数が揃わない時
あらかじめ4文字や5文字のお題を多めに作っておき、4人グループや5人グループが混在しても進行できるようにしておくと安心です。 - グループの雰囲気作り
楽しみながら学べる環境を作ることが大切です。学生がリラックスして答えられるように、ゲーム中に大きな声で指示を出したり、褒めることで積極的な参加を促しましょう。
終わりに
今回の「耳トレゲーム」は、初級後半以降のクラスにぴったりのアクティビティです。
ぜひ試してみてくださいね!
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